僕はつまらないことをいっぱい知っている

 というのはてらいであって、自分にとっては大切なこと。
 ただ、そういうのは、こういう公開の場に書いてみると、つまらないことになるような気がするのと、恥ずかしいような感じがする。
 それと。
 言葉になるつまらないことと、言葉にならないつまらないことがある。
 僕は、子供のころとても孤独だったので、たいていは一人で遊んでいた。自閉症というのではない。なにか世界や運命がそう自分を分けたんじゃないかと思うくらいしかない。
 僕は飽きもせず蟻んこや毛虫とかを見ていたし、石を拾って集めたし、野草を見つたりちぎったりしていた。そうして自然に学んだことは、あまり言葉にならない。