朝日社説 安倍内閣に幕―右派政権の成果と挫折

 話の前提から、安倍政権が右派政権だったことになっている。どこが右派だったのか、読むに。

 本人が最大の成果と強調したいのは、憲法改正の手続きである国民投票法憲法60年にして初めてつくったことだろう。教育基本法の改正と並んで「戦後レジームからの脱却」の2本柱だった。
 防衛庁を「省」に昇格させたのも、憲法改正自衛軍をつくることへの一里塚として特筆したいに違いない。
 ただ、こうした形づくりは右派政権としての誇るべき成果のはずなのに、内実が伴わなかったうえ、政権浮揚にほとんど結びつかなかったのは皮肉なことだ。

 国民投票法は内実には異論もあるが、あれはもっと早期に着手すべきだったことだし、教育基本法の改正については民主党案とそれほど差異もなかった。防衛省については、「憲法改正自衛軍をつくることへの一里塚として特筆したいに違いない」と言われると、まあ、そういう推測もあるかもしれないが、私の感性からすると、引く(ので、左翼にうんこ投げられるの鴨)。
 こんなのが右派政権だと思ってでやっきになって叩いていたのか。