吉本隆明ファンならだれもが知っているれいの太宰治との出会いのこと

 たとえば⇒tfk.19

 以前何かで吉本隆明が学生時代に太宰治に会いに行くという話しを読んだことがあります。
 確か太宰の「冬の花火」を上演したいということで、仁義を切りにいったというはなしだとおもうのですが、そのとき太宰から
 「髯を剃りなさい。男の本質はマザーシップだよ」と言われたという話です。

 マザーシップという英語はないはず。英語だと、motherhoodだけど、太宰の言葉のニュアンスは違うでしょう。
 ついでに。漱石の「こころ」についてイザヤ・ベンダサンが語るところで。
 ⇒「 山本七平の日本の歴史〈上〉 (B選書): 本: 山本 七平」

「先生」をはじめ登場人物の男性はすべて「やさしさ」と「含羞」を具えている。これは男性の特質であり、これを失ったものはもはや男性とはいえない。

 なにか古典の出典があるのだろうと思うが、私にはわからない。
 また、普通は、「やさしさ」と「含羞」は少女・処女の特性のように思う人も多い。ただ、かなりたぶん、そうではない。
 というか、男らしさというのはやはり「やさしさ」と「含羞」であり、そしてこれによって豚になるのである。