読売社説 宮本元議長 共産党を支えたカリスマの死

 ただ、こうした世界史的な激変にもかかわらず、日本の共産党が統一を維持できたのは、宮本氏のカリスマ性があってこそ、との見方も少なくない。

 彼自身のカリスマ性ではないのではないか。むしろ一種の天皇制のような禁忌と自罰のシステムを構築したことで、彼自身が事実上引退できなくなっていた(引退すれば彼は間違っていたことになる)。このあたり、不破とかが実に官僚っぽく始末し彼も自身を始末した。なんだか、小国家の悲哀のようでもある。その後の共産党はというと、そのシステムの継続と、実は昭和史を抱え込んだ老人たちだ。共産党は老人パワーでもあるな。彼らに傾聴すべきことは多いよ(話し込むとまるで外人のようだし、というか万骨枯るというのはこういうことか)。