正直この大淀病院問題の真相解明はきっつい、が、大変な問題なのかもしれない

 2006.10.31の私のエントリ⇒極東ブログ: タミフルと大淀病院問題と報道

 今回の問題については、ブログ「天漢日乗」が”「マスコミたらい回し」とは? 医療現場で起きていること”(参照)以降一連のエントリで、ネット上の情報、特に、医師の側の本音ともいうべき匿名発言を多く掲載して興味深い。
 だが、私のように非専門の立場や情報が限定されている立場からこの対処の是非については問えない。ただ、問題の構図は毎日新聞の当初のスクープの構図でよいのか、検証のプロセスが必要になっているのだろうとは思う。そしてそのことがジャーナリズムに問われていることだろうし、ブログにもし意味があるとすればその経緯の監視のわずかな機能を担うことだろう。

 で、今日の天漢さん⇒天漢日乗: 「マスコミたらい回し」とは? (その77) 毎日新聞は救急搬送時から張り付いていた? 「大淀病院産婦死亡事例」は毎日新聞奈良支局がすべて絵を描いたという衝撃の未確認情報→情報の確度はかなり高い 毎日新聞は奈良県から撤退せよ

(追記 16:18)
早速、情報提供を頂いた。
詳しいことは書けないのだが、Yosyan先生に寄せられた情報の確度は高いです。

 その核心部分に対して、私は確信が現状ではもてない。ただ、大変な問題なのかもしれないというぞっとする感じがする。
 Yosyan先生⇒新小児科医のつぶやき - マスコミ許すまじ

 現在までの情報では、事件当夜から日時が経ってから例の記者がどこからかこの事件を聞きつけ、これを取材発掘したと考えられてきました。また例の団体が関与したのも、新聞報道がなされた後に駆けつけて関与したのであろうと見られていました。例の団体については単なる憶測ですが、新聞社の関与時期についてはその旨を記事に書かれていますし、その記事については賞まで受けています。この事は皆様既に良くご存知かと思います。
 ところが新聞社の関与時期はもっと早かったのです。なんと救急車の搬送時には記者は既に居たとのことです。そんなに早く記者が駆けつけられた理由は不明なのですが、おそらく救急無線を傍受してのものでなかったかと推測されています。現場がいかに修羅場であったかは既報の通りですし、家族も迷惑がっていたとのことですが、追い返すわけにも行かず、そこから取材が始まったとの事です。

 まずはそこの真偽なのだろう。
 ジャーナリズムはこの問題にどう関わっていくだろうか。
 
追加
 ⇒天漢日乗: 「マスコミたらい回し」とは? (その78) ABC「悲鳴病棟 “医者を訴える”夫の決断」@5/29の謎
 ⇒Aut disce aut discede - 奈良事件リンク
 
さらに追記
 Yosyan先生コメント欄⇒新小児科医のつぶやき - マスコミ許すまじ

毎日が嗅ぎつけたのは本当に後だったかもしれません。他社に情報を提供する義理はないですから、「苦労して」遺族を見つけ出し取材活動を行なった。ただ取材はしてみたものの訴訟の意思がないため、ニュースバリューに乏しい。ただシチュエーション的には「大規模たらい回し」があり「産婦の死亡」もあり「可哀そうな子供」もいます。そこで記事の価値を高めるために例の団体まで引っ張り出して訴訟路線に走らせたのではないかと。
 
記憶がやや曖昧なんですが、毎日が抜いた後、比較的冷静な記事を早期に打ち出したのは朝日だった様な気がします。これはスクープを持っていかれた朝日の悔しさであるとも見れます。そこで蔵から出てきたのが例のビデオで、これを生かして作られたのが『悲鳴病棟“医者を訴える”夫の決断』ではないかと言う事です。