ちょっとだけ

 あるテロリスト集団とか市民社会の倫理と相容れないような思想集団とかがあるとする。
 で、その構成員は地方選挙や国政選挙に投票者として参加できるか。当然できる。なぜなら、その時点で、彼/彼女は、一市民に抽象化されるからだ。
 では、その集団が思想活動の一環として出版活動やブログができるか。当然できる。なぜなら思想・信条の自由があるからだ。
 では、その団体の放送(公共財)を使った広告は可能か。その団体の内実によっては、アウト。なぜなら、公共域において「テロリスト集団とか市民社会の倫理と相容れないような思想集団」と市民社会は共存できないから。例えば、ナチズムと市民社会の共存はあり得ない。
 では、その団体がロビー活動ができるか。その団体の内実によっては、アウト。なぜなら、市民社会は「テロリスト集団とか市民社会の倫理と相容れないような思想集団」と共存できないがゆえ、内実がそうであれば、その影響を排除したいから。
 ⇒ロビー活動 - Wikipedia

ロビー活動(ロビーかつどう、lobbying)とは、ある特定の主張を有する個人または団体が政府の政策に影響を及ぼすことを目的として行う私的な政治活動。議会の議員、政府の構成員、公務員などが対象となる。ロビー活動を行う人物はロビイスト(lobbyist)と称される。

ロビー活動は政府の政体に関わらず、多くの国において存在している。政治腐敗を防止するため、一定の規制をもうけている国も多い。アメリカ合衆国においては選挙において選出された公務員以外がロビー活動を行うにはロビイストとしての登録をする必要がある。

 では、その団体が内実を偽ってロビー活動ができるか。それは、その団体の内実によっては、アウト。なぜなら、もしその内実が「テロリスト集団とか市民社会の倫理と相容れないような思想集団」であれば実質的な活動に等しいから。
 では、その団体の構成員がその団体員であることを隠して、個人の立場でロビー活動ができるか。これは、微妙なのだが、原則としてできる。一市民に抽象化されるから。ただし、それが個人の立場かどうかが問われる。また、個人のロビー活動の内容については、またその内実において是非が問われる。
 個人の立場でなければ、その団体の内実によっては、アウト。なぜなら、もしその内実が「テロリスト集団とか市民社会の倫理と相容れないような思想集団」であれば実質的にその活動に等しいから。
 では、それが個人の立場かどのようにしてわかるのか。それは、難問。
 この難問を、もし解く必要があるなら、どう解くか。
 と、それ以前にこういう枠組みで問題提起をされること、それ自体が不都合な勢力がいるかどうか。
 このエントリとかにさえ攻撃が来るとしたらその方向を逆にワッチしたほうがいいかも。