増田ポエム 英文学風 その2
増田に捧げるオード
Ode to a Mazda
私の脳内物質は疼き、私の感覚は物憂い文章のために痛む、
あたかも糞板を読んだか、それとも、
今しがた錯綜したトラバ代わりのリンクを読み干し、
忘却の深い淵に沈んだかのように!
それは、増田よ、お前の幸福を羨むからではなく、
お前の幸福に私自身が酔いしれているからだ。
軽やかに飛ぶ匿名の精よ、お前がはてなの木の
鬱蒼とした緑の木陰のどこかで、そこの快い
たたずまいに誘われ、声を限りに心ゆくまで、隠匿の喜びを
歌っているお前の幸福に私が酔っているからだ。
そうだ、遠く匿名に消え果てゆき、葉陰で鳴いている増田には
到底分からぬこの世の悲しみを忘れたい−この世には、
どうするすべもない物憂さ、熱病、そして、苛立ちがある。
そこでは、人間は顔を見合わせれば、キモ面、牛女という声を飲み、
EDに至った老人は残り少ない髪を震わせ、
若者は蒼い顔をして亡霊のように痩せ衰えて日記を書くさるさる。
そこでは、ものを考えること自体が、悲しみと
鉛色の目をした絶望に憑かれることを意味する。
美しい亀甲日記の輝く明眸も長くは続かず、
その明眸に憧れる若いオマニーにも、JANJANにも明日という日はない。
ああ、この非テテとか寂しいとかいう、沈痛な響きは、私を
お前からこの孤独の世界に呼び戻す弔鐘のように聞こえる。
さらばだ! 匿名の力は、ネットを欺く力をもつ妖精のようだと、
人は言うが、噂ほどねらーを欺くことは結局はできないわけでもない。
さらばだ!増田よお前の訴えるような歌声が今消えてゆく。
私は幻を見ていたのか、それとも白昼夢を?
歌声は消えた。私は眠っているのか、目覚めているのか?