朝日社説 ヒラリー出馬 大統領選が面白くなった
9・11を機に「テロとの戦い」を掲げ、他国との協調をないがしろにして単独行動で突っ走ってきたのがブッシュ政権だ。その姿勢に、世界の国々は大きな懸念を抱いてきた。イラクのフセイン政権を倒し、力ずくで「中東の民主化」をめざした結果、かえって中東を混迷に陥らせてしまった。
だれが最終的に大統領の座を射止めるにせよ、これからの選挙戦を通じて「米国の失敗」が白日の下にさらされ、新しい指導者によって軌道が修正されることを強く期待したい。
本末転倒。クルド人やシーア派を虐殺し不正国連を維持しフセインのサウジ支配陰謀を継続することがそれほど正しい選択であったわけでもない。しかし、その対応は概ね失敗したと言ってもいい。だが、米国の失敗は白日の下にさらされることよりもっと大切なことがある。あるいは修正された軌道とはなんだろうか?