まあ、税制は金融政策ではないから
先日の人事もま。
しかし、安倍政権はリフレにハンドル切るんじゃないかと思っていたが、外したか。
ちと関連で。些細な突っ込みでもなく、批判でもないが。
bewaadさんとこの。
⇒bewaad institute@kasumigaseki(2006-12-28)
ちなみに、当サイトで賛意を示しているリフレ政策とは、十分な金融緩和によるマイルドインフレの実現により民間部門の自発的需要を喚起するもので、企業向け減税等を中心とした経済財政諮問会議等でよく交わされている議論とは別の路線を志向するものです。
リフレ政策が「企業向け減税等を中心とした経済財政諮問会議等でよく交わされている議論とは別の路線」というはベタに論理的にそうだというのはわかるのだが、そのエフェクトとしての民間部門の自発的需要喚起については議論はあるのだろう。
で。
「リフレ政策とは、十分な金融緩和によるマイルドインフレの実現により民間部門の自発的需要を喚起するもの」というのが、私にはわからないと言えば、わからない。
金融政策でインフレが起きるかといえば、これはトートロジーではないかと思う、つまり、起きるでしょ。貨幣現象なのだから。
問題は、それが原因となって結果、「民間部門の自発的需要を喚起」というのが、いつまでたっても私のわからないところだ。まあ、それでお前は経済学が分からんのか馬鹿扱いされてきたわけだが。
先日、流動性の罠の釈義で⇒finalventの日記 - あれ? この説明でよいの?
字引的には。
利子率がある水準まで下がると,人々はこれ以上は下がらないだろうと予想して現金を持とうとするため,いくら貨幣供給を増やしても利子率はそれよりも下がらなくなること。
まあ、これはケインズ的にもそうか。ただ、日本の状況はその根幹にデフレがあった。
デフレもまた貨幣現象だというのはわからないでもないというか、これもトートロジー。
で元日銀?
「流動性の罠」という概念についてはいろいろな解釈が存在し、若干の混乱もみられるが、ここでは単純に「名目金利に低下余地が無い状況」と定義することとしよう。
これは自分的にはすっきりわかる。
ほいで、経済人を合理的にモデル化すると、リフレによって金利低下が発生すれば、自発的需要を喚起なのか?(タンスからの掃き出しにはなるからそういうことか) そしてそれが、民間部門なのか? この民間部門は、家計?
こういう筋道で考えると、異論があるとか言うなら、経済人を合理的にモデルそのものへの疑問ということになりかねず、それは、ほとんど偽経済学だということにもなるのだろう。
ただ、現在の日本の状況で、家計部門の需要が金融政策で喚起させるというふうに考えるなら、私は、依然、わからんなぁ、全然、しっくりしないな、生活感として日本戦後史観察として、という段階に留まる。
(タンスからの掃き出しになれば、バブル以前のように庶民は昔の郵貯のような金利の高い安定したところに寝せる→つまりそれが家計から産業部門への投資、というサイクルにはなるのだろうけど。)
(しっくりこないのは、日本の経済の主役はサービス産業なのに……というあたりもあるかな。)