日経 春秋(11/28)

 ちょいと野暮を。

「新しい味覚の発見は人類の幸福にとって新しい天体の発見に等しい」と述べたのは食通で知られるブリア・サヴァランだが、グルメと飽食が日常化した時代にあって少年が「神様」に出会うような味覚の経験は少なくなった。隠れた日本の味覚であった鮪のトロもやがてフォアグラやトリュフ並みになっていく。

 執筆子、若造か。隠れた日本の味覚か、トロが。