朝日社説 教育基本法 この採決は禍根を残す

 私はこの問題がさっぱりわからない、賛成・反対以前に。私は教育というのは基本的に私的なセクターだと思う。だからその部分への具体的な国家の介入の法的な根拠性だけが問われるのだが、そこがまるでわからない。

 現行の教育基本法では、前文は「われらは」で始まる。戦前の天皇教育勅語に代わって、国民が教育のあり方について意思を示す宣言でもあるからだ。

 冒頭の言葉がどうかは意味がなく、主体がだれかということなら、現行憲法も私たち日本市民である。というか、こうした法は基本的に国家権力への歯止めのためにある。そのあたりの法と自由主義市民社会のありかたの基本が朝日新聞はわかってないのではないか、ま、この問題の賛否にかかわらず。