日経 春秋(10/8)

1905年、ストックホルムノーベル賞の受賞講演をしたピエールは「ラジウムは知を豊富にし、善に役だった。が、それはもしかしたら悪にも役立ちはしないだろうか?」と危惧した。ラジウムの発見は、がん治療など人類の幸福に大きく貢献するが、やがて懸念した通り、世界を脅かすもろ刃の剣ともなる。

 ラジウムが世界を脅かす?
 ピエールとしてはマリーの後年の病気を暗示か?
 余談⇒キュリー夫人をしのぶ

マリーは学問ただ一すじ、男女の性別などを超越した人であったが、1911年フランスの科学アカデミー会員の選挙に女性として初めて立候補して落選したこと、また亡夫の門下ランジュヴァン教授との対応に女性としての慎重さを欠いたことなどが、興味本位のマスコミの対象となった。