オマニーにダルフール危機のニュース

 ⇒OhmyNews:ダルフール、世界最悪の人道惨事
 日本の市民記者のなかにこの問題を直視する人が出てきたかと思ったら、英語版の翻訳でした。
 まあ、それでもいいけど。

 専門家が指摘しているように、正確な死者の数など、紛争を正しく把握することが同地域で人道援助を行う上で重要である。ノースウェスタン大学社会学のジョン・ハガン教授によると、これは将来ジェノサイドの容疑者を法の裁きにかけるだけでなく、危機の規模を把握する上で重要である。

 コメント欄がちと気になる。

8 柾木 ゐな波(inabamasaki) 2006-09-24 01:04:17
 ダールフール問題に中国が絡んでいることは周知の事実ですが、一方で、米国も本件問題に大きく絡んでいます。
 スーダンには、ダールフール問題とは別に、70年代から南北の内戦が展開されてきました。イスラーム法に基づく統治を掲げて80年代末に成立したバシール現政権は南部の解放勢力に対して残虐の限りを尽くしてきました。ところが、2005年に南北和平が成立し、バシール政権は、それまでの戦争政策を180度転換させて、南部の支配をほぼ放棄してしまいました。この和平は米国の影響力の下に実現したものですが、バシールが何の見返りもなく南部を放棄するわけはありません。米国は南部放棄の見返りにバシールに秘密裏に体制保証を与えたのではないかという見方もあります。
 実際、ダールフールが「ルワンダの再現」といわれてからすでに2年ほど経過していますが、米国は安保理で強い表現を使うものの、具体的な対応はアフリカ連合にまかせたきりです。ライス長官も、虐殺が起きていることを知りつつ、スーダンを「圧制の拠点」には加えませんでした。
 現在の中国の対アフリカ政策は極悪といえますが、この問題を「対中批判」に切り縮めると、問題の裏面を把握し損ねることにもなるかと思います。

  1. ではないかという見方もあります。」ではなくて、ファクトなりソースがあるといい。それがあればそこから議論が可能。
  2. 米国は安保理で強い表現を使うものの、具体的な対応はアフリカ連合にまかせたきりです。」 それは中国が国連で妨害しまくるからではないか。というか、アメリカが早々に軍事活動をしたらよかったと言えるか?(そう言えるならそれはそれで見事なご意見。)