読売 7月30日付・編集手帳

◆熊田さんは今年に入って、子供時代の思い出をつづった「横浜ハイカラ少年記」(フレーベル館)という本も出版した。どんなに虫や花に没頭しても、医師だった父は「勉強のべの字もいわず」に見守ってくれた◆幼稚園の庭にクマンバチがたくさん飛んできた。黄色い背中に触りたくて跳びはねた。うまく触れたのを見届けて園長先生が、「よくやったね」とほめてくれた。今なら「危ないから」と、すぐ止められただろうと書いている◆遠い大正時代の話だが、周囲の大人たちが温かい。小さな命に触れ、小さな命を知ることの大切さも説いている。熊田さんの夏休みは「セミとりのスリルを満喫するとき」だった。

 ヲイヲイ。「周囲の大人たちが温かい」じゃねーよ。