今日の新聞各紙社説は…

 主要テーマはない。
 というか、今日の各社説は素っ頓狂なハズシが多くて読むに疲れた。
 社説なんてものは爺が書いているのものなんだろうが、その爺たるもすでに戦後世代なのだ。歴史の感覚がわかってないというか根幹がずれはじめている。もちろん、さらにそこから下る私などは歴史の感覚は遠い。

●日経社説 アジア経済統合を深める理念を作れ

 よくわからないが、どうして日経ともあろうものがこんな与太を書くのか。

●産経社説 天然痘ワクチン 国際的な備蓄網に貢献を

 なんだこれ?
 社説で扱うテーマか。

●産経社説 日米防衛首脳会談 共同防衛の強化は当然だ

一方で、沖縄の負担軽減をめぐっては、米軍普天間飛行場の移設が六年前、名護市の辺野古沖へと決まったものの、滞ったままだ。県側が求める十五年の使用期限問題などがネックになっている。小泉純一郎首相の動きも鈍い。この移設問題は日米同盟関係の根幹を揺るがしかねないだけに、先延ばしは許されない。

 こういうデマを飛ばすからな、産経新聞は。
 辺野古移転は沖縄の問題としておきたいわけだ。そして本土負担については語りもしない。国士というのは沖縄の民とその地に敬意を持っていたものだ。

●毎日社説 靖国参拝問題 国益のためにやめる勇気を

 こういうふうに問題をこじらせるというか政治好きには、ドン引き。
 この問題はしばしうやむやでいい、というか、さっさと国家追悼施設を作ってそこに中国要人を迎えて、よ、一本締め、とかすればすべて終わり。
 という終わりをどうすべという問題なわけで、つまり、それって政治…循環。

●毎日社説 石原都政 308万票の重みを自覚してほしい

しかし、2期目に入ってから1期目のような元気が感じられない。特に週2、3日しか出勤せず、出勤しても庁舎にいる時間は2、3時間というのでは首をかしげざるをえない。

 というのを批判したいというだけか。
 これって新聞の社説かよ。

●読売社説 [自殺統計]「7年連続で3万人突破の深刻さ」

 無意味な社説その2。

 全自殺者の7割は男性だ。遺書を残した1万人余についてみると、経済・生活問題による自殺は、男性が女性の10倍も多かった。特に50代が目立つ。景気は回復途上にあるが、それが暮らしの隅々にまで及んでいるわけではない。デフレ経済の克服を、この面からも急ぎたい。

 ばかでなくては書けない文章。
 50代男性が目立つ、ということを、ボウフラの脳味噌くらい考えろよ。

●朝日社説 出生率低迷 産みたいと思う社会を

 ばかばかしくてパスです。

●朝日社説 靖国参拝 遺族におこたえしたい

 これって、中国様のアナウンスなわけね。ここが落とし所だよ、と。
 GHQ政策はまだ続くと。

かつて陸海軍省に所管されていた靖国神社は、戦死者を悼むと同時に、戦死をほめたたえる、いわゆる顕彰の目的があった。戦意を高揚し、国民を戦争に動員するための役割を果たしてきた。

 国家のために命を捧げるということは尊いことというのはどこの国でも常識だし、それについて各国では宗教的な追悼はあるもの。その宗教的な追悼を国家がすべきではないが、朝日新聞なんか時代を錯誤してね? 靖国は現在ただの民間部門だよ。

 しかし、命を落とした人々を追悼し、その犠牲に敬意を払うことと、戦争自体の評価や戦争指導者の責任問題とを混同するのは誤りだ。上官の命令に従わざるを得なかった兵士らと、戦争を計画し、決断した軍幹部や政治家の責任とは区別する必要がある。

 この論法でいけば、洪思翊は永遠の犯罪人か。
 山本七平はあれだけキリスト教のことを書きながら、直接的には神の御業と自身の関わりについてはごく控えめにしか語らなかった。だが、彼が洪思翊についてなした仕事は、彼の信仰の内の神というものを暗示させるものであったと思う。
 洪思翊はおそらくクリスチャンであっただろう。山本はわかっていながら明確にはあえて述べなかったが洪思翊の裁判と処刑は、恐ろしいほどイエス・キリストのそれと同じなのだ。そのことをいつの日が米人のクリスチャンが知ることができれば震撼することだろう。そしてその日はいつか来ることだろう。
 洪思翊はたしか靖国に祀られている。靖国というのは、中韓のような道教的な思想のそれではない。靖国が神社であるなら、洪思翊を祀るしかありえないだろう。もちろん、遺族の意思でそれを控えるという選択はあるだろう。
 私は…靖国問題はあまり言及したくないというか、公的に言うべきことはない…、また私は鬼神を信じない。しかし、靖国が日本国家と死者との契約であり、私が日本人であるなら、洪思翊を追悼するにそれを戦犯とすることはできない。