今日の新聞各紙社説は…
諫早湾問題高裁決定が共通的なテーマ。この問題はある意味で多様だが、私としては日経の次の指摘が妥当だと思う。
事業に2460億円という巨費を投じているのに、干拓地で見込まれる年間の農業粗生産額はその2%に満たない45億円にすぎない。これに対し、有明海のノリ養殖の共販金額は不作の2000年度は2004年度より176億円も少ない。費用対効果を考えても、調査の必要性は大きいとしている。
海苔の問題は韓国・中国とも関連している。というか、もっと大鉈振るって言えないこともない。が、なんとなく言わないでおこう。
ウズベキスタンの問題は、高度に世界の情勢に関連していて、ちょっと本音を言うには憚られる。
この事件で死者は千人に上るかもしれない。ダルフールの一日の推定死者の満たないが。
●日経社説 ウズベキスタン暴動の波紋
産経よりましだが中途半端。
ウズベキスタンと周辺諸国との関係は悪くない。ロシア、中国が主導してつくった上海協力機構に加盟する。米国にとっても同国は重要だ。米軍はアフガニスタン作戦のための空軍基地を同国に置く。
ウズベキスタンをめぐっては米国は一種のジレンマに陥っているのではないか。カリモフ政権の強権政治は歓迎できないが、同政権がつぶれイスラム色の強い政権が誕生することも歓迎できない。
中国も今回の動きには神経質になっているだろう。イスラム解放党が新疆ウイグル自治区での独立運動派と関係を持つといわれるからだ。
それと資源だね。
●日経社説 国は諫早湾で開門調査の責任を果たせ
これも常識的。
●産経社説 ウズベク騒乱 国際圧力で「民主化」迫れ
産経は脊髄反射の反露というだけ。この問題は結果論から見ればとても深い。ちょっと言及する勇気もないが。
●産経社説 「諫早湾」高裁決定 より重くなった国の責任
朝日と似た曖昧さを感じる。
●毎日社説 諌早湾干拓事業・高裁決定は事業是認ではない
基本的にパスだが、屁理屈っぽい。
●毎日社説 FTA交渉・首相の熱意が感じられぬ
●読売社説 [中東和平支援]「地道だが小さくない日本の役割」
地味過ぎ。というか、このテーマに意味があるのか。
●読売社説 [献血不足]「善意が支える制度に迫る危機」
この問題はダーク過ぎてコメントしたくない。
●朝日社説 諫早湾干拓 やはり開門調査が要る
話が読みづらいというかわからん。どうしてそういう主張をするのの根拠がよくわからん。
●朝日社説 FRB議長 歴史の評価はこれからだ
あほくさ。誰だって歴史評価が定まるまで時間がかかる。