そういえば江上波夫と昭和天皇は…

 仲が良かったらしい。ま、江上波夫が吹いていた話かもしれないのだが、それでも、親密なつき合いみたいのは感じられた。
 昭和天皇は戦中も自室にダーウィンの肖像をかかげていたとか言われるほど、科学的な人だったので、そうした感性があっていたのかもしれない。考えてみると三笠宮といい、天皇家はなかなかのものである。
 江上波夫騎馬民族制服説にも、それなりに一説として昭和天皇は聞いていたのだろう。
 が、反面、家の長として、つまり、墓守の意識も昭和天皇は強く、ま、名家の長男とはそんなものだが、いちおう古代天皇家の墓とされている古墳調査には気が進まなかったようでもある。
 今上天皇はそのあたり、内心では、歴史学・科学に貢献したらよかろうと思っているふしでもあるが、さして声高にはされない。しかたないのだろう。
 余談だが、美智子妃を救ったのは神谷美恵子だっただろうと思う。雅子皇太子妃にもそうした心の支えとなる人がいるといいのだが、あるいは、すでにいるからなんとかもっているのだろうか。