朝日社説 国旗・国歌――園遊会での発言に思う

 国旗・国歌のように鋭い対立をはらんでいる問題は、天皇の主催行事である園遊会の場にふさわしくない。
 米長さんの発言に対して天皇陛下があいまいな応答をすれば、そのこと自体が政治的に利用されかねない。陛下が政府見解を述べたことは、結果としてそれを防いだとも言えよう。
 米長さんの発言は「教育委員のお仕事、ご苦労さまです」という陛下の言葉に答えて飛び出した。国旗・国歌問題を意図的に持ち出したかどうかはわからない。もし意図的でなかったとしても、軽率だったと言わざるを得ない。
 東京都の石原知事は「天皇陛下靖国神社を参拝していただきたい」と述べている。靖国参拝は外交にも絡む大きな政治問題だ。とても賛成できない。宮内庁が慎重な姿勢を示したのは当然だ。
 天皇が政治に巻き込まれれば象徴天皇制の根幹が揺らぐ。園遊会発言を機に、このことをあらためて確認したい。

 これはなんなのだろう。朝日としては、やはり天皇に頭が上がらないというか、天皇を出されると、朝日の都合も悪くなるので、予防線ということか。だとしても、朝日も天皇に依存しているのかなと思った。
 もちろん、こんな話題に天皇を引き出すのは間違いだが、今回の場合は、それほど政治がというほどでもない。