北朝鮮を脱出した同胞に送る 脱北者記者の思い

アフリカの未開人を見るような「同胞」の視線の前で、平然としている振りをし、夜には故郷への恋しさに身をよじり、朝にはまた出勤して笑顔で過ごさなくてはいけなかった。胸のうちにどんな苦痛があっても、どんな青雲の志を抱いてきても、「定着」という聞こえのいい言葉で表現される生存問題が、何よりも切迫していた。北朝鮮を脱出した人生のスタートは誰でも同じだと思う。


1カ月間、夜通し話してもきりがないくらいだ。しかし、そんな過去はもう意味がない。これまでに私は、脱北者収容施設であるハナ院を出てからたった3日で仕事を始めた30代の女性にも、1年半が過ぎても職につけず米国への移民を望む男性にも会った。

 日本人はあまりこういうことに言及すべきではないのだが…だが、こういうKoreanと英語で会話するとまた違ったものが見えてくる…。