今日の大手紙社説

 そういう視点もあったかと啓発されるような視点はなし。その意味では、特になし。
 小泉チルドレンを小泉は突き放したが、小沢チルドレンを小沢は先兵として使い回すだろう。政治家を育てるという点ではよいことだともいえるが、紅衛兵化していくのではないかな。GHQ紅衛兵が疎外された形で反米の紅衛兵化するというのは、ナショナリズムというのがどれほど根深い問題かを示している。というか、ナショナリズムが問題なのは、表層の記号の問題ではないのだが。

読売社説 民主党政権実現 変化への期待と重責に応えよ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 構造改革路線の行き過ぎ、指導者の責任放棄と力量不足、支持団体の離反、長期政権への失望と飽きが、自民党の歴史的敗北につながったと言えよう。
 民主党は、こうした自民党の行き詰まりを批判し、子ども手当や高速道路無料化など家計支援策、多様な候補者を立てる選挙戦術で有権者の不満を吸い上げた。

 逆だと思う。安倍内閣から小泉改革が失速して事実上の自民内反革命が中途半端に進行し、代わりに経世会路線が民主党に引き継がれた。つまり、現状は最悪のバックラッシュ

朝日社説 民主圧勝 政権交代―民意の雪崩を受け止めよ

 おや、意外と冷静な。

 では、それが民主党政権への信頼となっているかと言えば、答えはノーだろう。朝日新聞世論調査で、民主党の政策への評価は驚くほど低い。期待半分、不安半分というのが正直なところではあるまいか。

 社説としては意図してないのだろうが愉快な話が続く。

 やるべきことは三つある。
 第一は、政治と行政を透明化することである。与党になれば、官僚が握る政府の情報が容易に入手できるようになる。それを洗いざらい総点検し、国民に情報を公開してもらいたい。

 第二に、政策を具体化するにあたって、間違った点や足りない点が見つかったら豹変(ひょうへん)の勇気をもつことだ。

 第三に、国家戦略局行政刷新会議をはじめとする政権の新しい意思決定システムを、人事態勢を含め着実に機能させることだ。

 全部はずれ。やるべき3つのことは、

  1. デフレ対策
  2. 日米同盟の明確化
  3. 雇用のための財政出動

 台風は大したことはないかと思いつつ、万一を思い、朝の内に買い物。昨晩は、零時前に引き揚げて軽くヨガをして寝た。それまでぼそぼそとNHKの開票速報を見ていた。ネットほうはほとんど見なかった、というか、途中そういえばと二度ほど検索的に見た。が、NHKの速報のほうがわかりやすく、しかも冒頭の出口調査からの予想で、全体象がだいたいわかった。NHKはさすがだな。森元総理が微妙に負けそうだった。どうかなと思った。小池も微妙なラインだった。比例で拾われるぎりぎりか。今朝になってみるとぎりぎりで入った。なるほどね。というか中川はそのあたりまで読んでいたかな。自民党の戦犯は多いがまさに戦犯というなら中川だし、なぜ渡辺と一緒に自民を割らなかったのかと多少疑問でもあったが。その後の速報で公明の大物がばたばたと倒れる様は小気味よいがこれで突き上げで民主党にすり寄るとどうしようもない光景になるかもしれない、がそこはわからん。いろいろご事情があるだろう。総じて予想通りの民主300議席だった。小沢の執念の日を見ることがあろうとは、そしてそれを見る日がこんなにアイロニカルなものになろうとは。