朝日 衆院、16日解散へ―「異常な選挙」の自覚もて : 朝日新聞デジタル:社説

 「0増5減」については自公両党も異存がない。
 一方で、比例区の削減には野党各党の足並みがそろう見通しはない。
 ならば、定数削減は来年の通常国会で実現する。それまでの間は議員歳費をカットして身を切る覚悟を示す。そのふたつを確約してほしい――。首相は安倍氏と山口氏にそう迫った。
 自公両党は、この提案を受け入れた。赤字国債発行法案とあわせ、今国会では最低限、「0増5減」法案を成立させる必要がある。
 そのうえで、各党にしっかりと自覚しておいてもらわねばならないことがある。
 違憲状態下のきわめて異常な選挙を、有権者に強いるということである。
 解散までに「0増5減」法案が成立したとしても、次の総選挙はいまの定数配分のまま行われることになる。具体的な選挙区割りと周知期間に、少なくとも数カ月はかかるからだ。
 このまま次の総選挙が行われる結果、裁判になれば「違憲判断」が下る可能性がある。選挙の一部無効が宣言され、やり直し選挙が迫られるという見方も出ている。
 つまり、新たに選ばれる議員は、民意を正しく反映しない選挙で選ばれるのだ。さらにいえば、次の政権はそうした議員たちによってつくられるということでもある。

 まあ、そういう事態ではある。