朝日 尖閣上陸―混乱招かぬ備えを : 朝日新聞デジタル:社説

 活動家らは、普段から過激な民主化運動で知られる「筋金入り」の人たちだ。中国共産党の一党支配に抵抗もしている。中国政府と直接のつながりはないものの、親中派実業家の資金援助も受けている。
 香港政府はこれまで、船の不正改造などを理由に出航を阻んできたが、今回は止めなかった。上部の中国政府の意向を受けた、との見方がある。
 ただ、合流を目指した中国本土のグループは船が手配できなかった。香港の活動家は中国政府が阻止したと受け止める。
 中国政府は、本土の動きは抑えて日中関係の過度な悪化を防ぎつつ、香港での動きを黙認することで、一定のガス抜きを図った可能性がある。

 朝日新聞にしてはよく書けている。これに先日の香港との関係が指摘できれば朝日新聞としては80点くらいかな。
 7月2日⇒CNN.co.jp : 香港返還から15年 市民が抗議デモ、中国への反発強める
 つまり、香港の反愛国主義的な傾向を御得意の反日で薄めるといったところ。むしろ、中国としては、韓国の竹島暴発で変な文脈が載せられてしまったので、ここは抑制的。
 尖閣上陸運動は基本的には歴史的に見ても台湾ネタなのだが、今回は台湾側は沈静していた。

 一方で、中国は監視船を尖閣近海に繰り返し、送り込んでいる。膨張を続ける海軍も懸念材料である。
 日本としては、領土を守る備えを静かに強めるべきだ。海上保安庁警備体制が十分かどうか、不断に見直す必要がある。

 これがどのくらい朝日新聞の独自見解なのかわからない部分。基本的に中国はこの海域の覇権を狙っているのは確かだが、フィリピンやベトナムでこけてしまった。一番痛いのは空母の構成が米側で警戒されたことだろう。
 ただ、どれも基本的にまいどのとおり、これは中国の国内問題。共青同側がだいぶ巻き返しているが、その巻き返しも含めて不安定化している。そうした本流から見れば、今回の事態は中国としても下手を打っているし、実際のところ、今回は日本側にも情報をよく流して両国ともに歌舞伎といったところ。