毎日 社説:原発の意見聴取会 ずさん過ぎるやり方だ− 毎日jp(毎日新聞)

 全国11カ所で開催するが、これまでに開かれた3回のうち、仙台市では東北電力の企画部長が、名古屋市では中部電力原子力部の課長が、いずれも原発推進の立場で意見を述べた。発言者は、1会場9人に限られる。その1人が、原発推進の当事者である電力会社の幹部では、「国民の意見を聞く」という会の趣旨に反するし、公平性も疑われる。

 電力会社の幹部として発言したのではなく、正当な手順で一市民として選択されたのだから、むしろこれを否定したら変更だし言論弾圧じゃないの。

 原発政策を巡っては、国主催のシンポジウムなどで「やらせ」による世論誘導がなされ、国民の不信を招いた経緯がある。今回も、政府は15%案を軸に着地点を探っているとの見方がある。反原発運動が大きな広がりを見せている背景にも、そうした政府への強い不信感があるはずだ。

 今回のはやらせではないし、手順の問題だというなら手順を改正すればいいんじゃないか。