日経 薬ネット販売を禁じた裁量行政への警告  :日本経済新聞

 ああ、社説に出ましたか。
 日経がこの社説を出すということは、社内に専門家がないということだなあ。困ったな。

 規制の根拠について同省は、副作用の危険性が高い薬は薬剤師など資格者が直接、買い手に面と向かって売らなければ健康被害を防ぎきれない、などと説明してきた。高裁判決は服薬時の注意事項や副作用情報を伝える手立てについて、ネットなどを通じた「幅広い方法が考えられる」と、厚労省側の主張を完全に退けた。理にかなった判断といえるだろう。

 これは控訴審判決をなぞっているのだけど、では、「幅広い方法」が何かということ。
 これはOTCのリスク管理ということで、改正薬事法の三分類に依存するのですよ。だから、今回の省令による店舗側での規制が間違いだというなら、三分類に依存したリスク管理の方法が提起されなければならない。でも、原告側はそもそも分類を無視しているのですよ。簡単にいうと司法が医薬品の特性をまったく理解していない。
 これは厚労省側の根回しの不備でもあるんだけど、その意味で、厚労省が劣化してしまったなあという感じ。
 このままぐだぐだになると国民のメリットにならないし、結局ネット販売はぐだぐだになり、その間、副作用事件がヒステリックに発生し、最高裁で常識に戻すというなんか、郵政問題みたいなことになりそう。