終風日報編集後記 キンドルで英語の勉強

 先日キンドルを買ったことは昨日のブログに書いたが、その記事が本紙にも拾われていた。そういえばと、はてなブックマークコメントを見たら、数か月後に新型が出るのにもったいないことをした、というのもあった。1万円なんぼの装置で数か月我慢するよりはましではないかとも思うが。▼キンドルでどんな英書を買っているのか。趣味の本がすでに四、五冊。趣味といっても恋愛やセックスの指南書ではない。他に英語学習向きそうなものを三、四冊というところ。英語が苦手なので、面白くて効果的な教材はないかとあさってみると、いろいろある。日本で販売されている英語学習教材とも少し異なる。▼まずSAT関連が変わった。SATは簡単に言えば米国の大学の統一試験だが、詳細は日本とはかなり異なり、幅広い教養と理数系の知性が求められる。かく私もこれを受けた。英単語の語彙力も求められる。ハイスクールの学生向けの語彙力強化教材も多い。以前はラテン語系の学術語が多かったものだが、最近の傾向を見ると論述のキーワード系が多い。▼他の傾向だが、移民向けの教材ではないかと思えるものを見かける。1970年代に英語を学んだ私は、簡単に言えば下僕向けの礼儀正しい話法が中心だった。植民地臭のする屈辱的な語学だと気がついたのは大学に入ってからだった。昨今の傾向を見ると、題材からして米国の中流以下の社会にすぐに溶け込める実用性が重視されているようだ。"I couldn't get through to her. "などがさらっと出てくる。"They still brown nose the teacher."のような下品な例文も出てくる。▼国際英語も植民地英語から異文化的共通英語の時代となり、さらに移民向け英語という時代になったのではないか。