昨日のお金の話の補足だけど

 現実は、30代以降の大人の男と大人の女のカネを巻き込んだどろどろした世界があるばかり。だから、意外と、恋愛とかしっかり考えることにカネの問題が従属したりする世界になると思うよ。

 ちょっと補足しておきますよ。簡単なことなんだけど。
 僕の知人に東大出て一流会社に入って美人の奥さんもろって家建てて子どもが生まれてと順風満帆なやつがいて、長く疎遠だったけど、再開したら離婚していた。なんで離婚したのと聞くと、君もいずれわかるよと答えた。家と子どもは引き取ったらしい。ローンについても解決したそうだ。賢いやつだったからなとは思った。
 どういうことがあったか、お金の流れを見るとだいたい想像は付くので書くまでもないし、その後、彼は幸福な再婚をしている。
 で、と。ここから一般論だが、家を建てて子どもができてからの離婚は、お金にすごい影響をもたらす。あたりまえだけど。20年くらいは続く。億単位の借金くらいのインパクトはある。
 ここから導かれる教訓は、先の引用のとおりということだが、逆もある。
 きちんとカネを稼ぐかみさんとか、貧乏でも幸せにやりくりできるかみさんというのがいる。これはけっこういる。当然だが、これは夫の側にもいえる。
 世の中の人というのは、大手企業の労組とか公務員でもなければ、カネというのは世間様からいただいているという倫理がしっかりしてないとやっていけないし、そこがしっかりしていれば、生きていける。相応のカネが回って生きていくもの。そしていずれ死ぬ。
 とかいうと、20代の人をスポイルしているみたいだから、説教も足しておくと。
 「菜根譚」という本がある。
 中国4000年のヴェジタリアンフード・レシピの本だ。英訳すると、"Vegetable Roots Full-course"
 な、わけない。
 私のようなしょぼい凡人がいかに生きるべきかを書いた最高の古典である。
 で、なぜこれが「菜根譚」なのか。
 朱子「小学」善行第六に言う、「汪信民、嘗って人は常に菜根を咬み得ば、則ち百事做すべし、と言う。」
 大根のしっぽを囓って生活できる人間になれば、なにごともなしうる、というのである。
 私の解釈はちょっと違って、繊維質やミネラルの多いゴボウとかきちんと食べなさいである。
 ゴボウ、大根、蕪、こうしたものが20代のころからきちんと食卓に上るというのがカネより大切だと。