終風日報編集後記 慈善団体か税か

 トップニュースが微妙だった。率直なところこれがトップニュースという新聞はまずいのでさらに出力調整したい。▼苫米地英人博士は言う、「日本で著名な慈善団体でさえ、会計報告を見れば実際に利用されているお金が非常に少ない団体があって、寄付金の多くは職員の給料や設備に使われている。つまり彼らはビジネスをしているだけなの」▼これはとても微妙な問題だ。震災前の話題になるが、タイガーマスク現象のおり、なぜ既存の寄付団体が機能していないかに見えるか少し調べてみた。だいたい傾向はわかった。問題といえば問題だが非難しづらいものがあった。▼苫米地博士は言う、「自分のお金を他人のために役立てたい人は、寄付する以前に、税金を納めるべきだよね」▼ここも微妙な問題だ。基本的に税を小さくすることが国家の肥大化を抑える。国家の肥大化は管理機構を巨大化させ社会に国家寄生の権力階層を生み出す。しかし、税を一律に小さくすればよいわけでもない。▼こうした問題は基本と実態がなければ議論できない。苫米地博士のように例と概論では混乱した話になる。