困惑するコメントについて

 極東ブログのほうでF.Nakajimaと自称するかたから以下のコメントいただいた。※※の部分には、同氏が私の実名であると想定した名前が入っていたが、※※とした。

なにこの首相?もしかしてモデルは茅葺総理?世界観としては良く似ているけどw
という冗談はおいていて。
 
a.トリウム炉はいまだに実用化されていない。現在稼動しているのは、実験炉(高速増殖炉における「ふげん」の段階)で、実証炉でさえ(高速増殖炉でいう「もんじゅ」の段階)未だに建設されていない。
 
実証炉でさえできていない代物を、今後の主力に据えるなどと決断するのは、政治家以前に技術者として阿呆ですな。大体、東京工業大学で何を学んできたのやら。
 
b.「人類の科学的な知見というのは、まさにそれこそが人類を特徴付けるものとして決して後退はしない」というのは無理。
 
ポパー反証主義、あるいはおぞましき第三世界論は、今回の事件を例に挙げて見ても、すでに破綻した理論です。それでも、それらを捨てたくないという執念がこのような荒唐無稽な御伽噺で、ごにゃごにゃ言ってごまかさなくてはならないのです。
 
※※さん。あなた一回、逃げずに批判を正面から受け止めて、自分が間違ってないか見てごらん。

※※さんや。読んでいて頭が痛くならざるを得ないんだが。

a.高速増殖炉の経験から省みるに、現在、我々は摂氏700度の液体を安全に配管できる技術を持っていない。もちろん、それはFUJIなる実証炉で確かめれば良いことだが、私の熱交換系の配管の知見から見て(私は鋼材屋だ。高温配管の難かしさはエンジニアからうるさく聞かされている)恐ろしく技術系のハードルは高い。
b.その他いくつもの、曲解、誤解の記述が目に付く。一例を挙げれば、古川氏の論点は、軽水炉が実用化されていったのが軍事利用が主だったという結論になっているが、唯一ここで問題となるのが、原子力潜水艦、特に攻撃型原子力潜水艦である。
攻撃型原子力潜水艦に必要な要素をみると、明らかに軽水炉より溶融塩炉の方が有利であり(但し古川氏の主張が正しければだが、)当時の軍拡を思い出すと、海軍に採用を働きかければテストぐらいはしてくれる環境にあったはずである。(何しろ当時の原潜開発競争はすさまじく、大抵のシステムのテストはしてくれた)なのに古川氏は明らかにこの点を曲解した記述をしている(P209)
c.最後に一言。最後の参考文献を見ているとほとんど全て古川氏ないしは古川氏に関係している団体の文書しか挙げていない。古川氏は「政治的」圧力によるものだ、とするだろうが、読む側にとっては、アカウンタビリティを疑わざるを得ない。
 
「石橋を叩けば渡れない」のと「太平洋戦争開戦」をいっしょにするのは気が引けますが、結局古川氏の主張は後者だとしか見えないんですよね。
 
そして、※※さん。あなたの最大の問題は太平洋戦争といっしょで、資料の読み込みの際、自分の嗜好を優先して自分に都合の悪い資料を見ない、眼の前につきつけられると居直るか尻尾を巻いて逃げ出すかの二者択一で「自分の意見は間違っていたのか」というのを最後まで認めない。
 
その、ひねくれた思考が、あなたの人生を今のような状況に追い込んだんですよ。あなたは今の境遇を不運としか思ってないだろうが、傍から見ると「ああ、当然だな」としか見えない。もう十年近く日記じみた告白を読んでいると、面白いもので人の思考が見えてくるものですな。

 私はブログでは匿名を貫いているということはなく、個別の対応では公開しています。つまり、公開の範囲を限定しています。もちろん、匿名を暴くと努力された一群のかたによって実名らしきものが流布しているのは知っていますが、それを使っていいのは、私が公開した知り合いの範囲に限定されています。
 なので、コメントにこうした、権限のない人による不確か情報が入っている場合は、公開できません。すなおに、finalventさんとされれば、公開しますので、再投稿してくださいね。
 「岸本葉子」「香山リカ」みな、本名ではありませんよ。言論時の名称です。また、当然のことですが、税が発生する問題など公的な部分では実名で対応しています。
 

追記
 お返事らしきものをいただいた。※※は同様。××××はF.Nakajimaさんの本名らしきもの。でも、本名と確かめようがないので、××××とした。

※※さんへ
 
今日になってから、「日記」の方を読み、他者からの反応も読んだ。
あの文書を、なんで実名で書いたかというと、私は、あなたがfinalventと※※という二つの人格を使い分けているから、「この文章についてわたくし※※は文責を負わない」と書くかもしれんと思ったからだ。
ついでに(言い訳じみたことを)言っておくと、あなたの実名はもう世間に広まってしまっているから実名で書いてもそんなに気にはしまいも思ったからだ。
 
ついでにいっておくと、私はあれを送った時点で、さらされようがどうされようが気にしていない。私はああいう文書はとてもきつく書いていたし、過去の例から見て、あれを読んだ人間の反応は、私に反感や憎しみを抱くものがかなりいたからだ。
 
もっとも私ははてなの住人にも失望した。ぶっくまーくを見た時点で、溶融塩炉に関する再反論がいくつか入っていると期待したのだが、読んでて失望させられるものしかなかった。
原子力学会報だとか、いくつかの大学レベルでは論文があるのでそれらを読め。そうすればお前に稚拙さはすぐわかる」とかいう反論を期待していたのだがね。
 
最後にこの文章の取り扱いもそちらにまかせる。
 
摂津国海老江村住人
××××