日経新聞社説 浜岡原発停止は丁寧な説明が要る :日本経済新聞
そういうこと。
だからこそ中部電力は老朽化した1、2号機を廃炉とし、残りの3基にM8級の地震に耐える補強工事を施してきた。東日本大震災後は、緊急の安全対策として非常用発電機を増やすほか、高さ12メートルの防潮堤の建設にもとりかかっていた。
海江田万里経済産業相は5日に、同原発を視察し、今月半ばをめどに緊急対策が十分かどうか判断を下すとしていた。その翌日の停止要請は唐突と言わざるを得ない。
これでは、浜岡原発を緊急に止めなくてはならない理由があり、政府が隠している印象を国民に与えかねない。首相は「浜岡は特別」としたが、他の原発とはより具体的にどこが違うのか議論になろう。首相の判断は重い。結果として同じ結論に至るにしても、科学的な事実を基礎にした議論を経ないと混乱を招く。