毎日新聞社説 社説:反日デモ 中国の底流は深刻だ - 毎日jp(毎日新聞)

 さらに、温家宝首相がベルギーの国際会議の場を利用して菅直人首相と懇談し、日中関係の修復が動き出した直後である。いま反日デモをすれば温首相批判になる。

 最初から温家宝の顔に泥を塗るためだし。

 今回の発生地は、四川省の綿陽、成都陝西省西安などだった。綿陽は核兵器の研究所や製造工場が集まる特殊な軍事都市である。成都もミサイルや航空機の工場が多い。軍事機密を守るために監視が厳しいはずだ。それなのにデモは起きた。

 だから軍閥主導ですよ。

 だが仕掛け人は別にいる。9月の反日デモからずっと同じ系統だろう。スローガンやデモのスタイルがそっくりだからである。成都ではデモの先頭集団は「琉球回収、沖縄解放」の横断幕を掲げていた。解放とは解放軍による解放だ。政府に軍事力発動をけしかけているのである。
 こんな暴走に対し中国政府は「気持ちは理解できるが形式が不適切」と遠慮がちで生ぬるい。背後に胡錦濤政権に批判的な政治勢力がいるからではないか。

 そう。

 5中全会では習近平国家副主席が党中央軍事委副主席に選出され、2012年の党大会で次の総書記を確実にした。習氏の支持基盤は軍や保守派といわれる。尖閣問題で強硬路線をとる危険はないのか

 というか、こいつらがチベット弾圧やウイグル弾圧を強化しているわけで、今度は小日本弾圧もというくらいの人びと。とはいえ、利に聡い人びとでもあるから、日本経済こそ日本の防衛。