朝日新聞社説 asahi.com(朝日新聞社):社説

大阪地検特捜部で起きた押収品のデータ改ざん事件で、「書き換えの可能性」が、地検トップの検事正にまで報告されていたことが明らかになった。
 検事正自身は「覚えていない」と話している。詳細はわからない。
 しかし、データを操作した前田恒彦検事ひとりがその事実を知り、村木厚子元局長の裁判が進む間、ただ抱え込んでいたわけではないようだ。
 同僚や公判を担当する検事にも同様の話が伝わり、「問題ではないか」との意見が一部にあった。それなのに、検事正への報告後も組織として向き合わず、うやむやにされたという。

 不思議な点はまだある。
 元局長が郵便割引制度を悪用した証明書の発行を指示したとされる時期の食い違いだ。6月上旬とする検察側主張に対し、当の検察が改ざん前の押収品に基づいて作った捜査報告書には、証明書が作成されたのは6月1日未明である旨の記載があった。
 上旬に指示があったのなら、文書が先に出来ていたことになり、つじつまがあわない。捜査や公判準備にかかわった検事や事務官はどう考えたのか。
 証拠が相反する方向を示すことはままある。だが、村木さんの無罪の決め手になった矛盾だ。見落としたとすれば捜査のプロ集団としてお粗末だし、気がついていたのなら「自分たちが間違っているのではないか」という冷静な声がなぜ上がらなかったのか。

 これに対して朝日新聞社説は、

 不都合なことを見ない。黙る。
 それは、組織とそこに属する人間がしばしば陥る落とし穴である。日々の社会生活の中で私たちの多くが経験しているといっても過言ではない。

 としている。まあ、村木さんの事件報道について朝日新聞はどうなん?というのはさておき、普通に考えれば、大阪地検がボケカス集団だったというほうが合理的。
 あと昨日Twitterで話したが、そもそもFDに証拠能力があるんだろうか? ないとは言わないけど、それが印字された文書で公判に提出された後、このFDの証拠能力はなんだろう? もちろん、指紋とかDNA鑑定可能ななにかがあるという物質としてはあるのだけど、オーバーライト可能な電子情報に証拠能力があるんだろうか?