日経新聞社説 安保歪めぬ「普天間」最終案を :日本経済新聞

 気がかりなのは、この土壇場になって、場当たりとしか思えない構想が取りざたされていることだ。
 そのひとつが、普天間を含めた沖縄の米軍の訓練を、九州にある複数の自衛隊基地に順番に移転させる「九州ローテーション案」などだ。鳥島久米島の両射爆撃場の返還などの負担軽減案をパッケージにして、米側に求める案も出ている。
 政府はこれまで、普天間キャンプ・シュワブ沿岸部(沖縄県名護市)に移設する現行の修正案と、鹿児島県・徳之島への一部の移転を組み合わせる案を検討してきた。だが、いずれも地元の強い反対に遭っている。
 このままでは何も道筋を示せないまま5月末がきてしまう。こんな思いから、新たに訓練の九州ローテーション案なども探りだしたようだ。「最低でも県外」と訴えてきた首相としては、訓練だけでも県外移設の体裁をとりたいのだろう。
 とはいえ、徳之島も説得できないのに、九州の複数の受け入れ先を今から見つけられるのか。さらに、この案で在日米軍の抑止力は維持できるのかについても、米側としっかり詰める必要がある。

 自民党時代もそれなりに訓練の移転・ローテションはやったのだけどね。まあ、不可能ではないからできるだけやったほうがいいけど、それと普天間飛行場撤去問題とは直接的にはつながらない。普天間飛行場が撤去できるという道筋をきちんと付けてこそ公約。