事態を冷静に見れば、鳩山政権はまだ詰んでいない
財政の問題はすべて増税で解決できるし、それが財務省のシナリオ。
日本の崩壊まではまだ3年の猶予がある。麻生さんが全治三年と言ってたとおり。
もうダメに見える普天間問題だが、徳之島案が通れば、米国が折れる可能性はある。
⇒首相「腹案」に痛烈な「ノー」…徳之島 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
政府筋によると、徳之島移転は、島北西部沿岸の徳之島空港の2000メートル滑走路を活用する案が軸だ。この長さだと、米軍が数年後導入予定の「MV22オスプレイ」(ヘリと飛行機の機能を兼ね備えた垂直離着陸機)の運用にも十分だ。ただ、ヘリ収容施設がないため、滑走路周辺の干潟を埋め立て、格納庫や駐機場を新たに建設する必要がある。
さらなる難題は、徳之島と沖縄本島の距離が約200キロ・メートルあることだ。ヘリ部隊が沖縄の陸上部隊と訓練するには片道約1時間以上、オスプレイでも片道40分余りかけて往復しなければならない。
問題はオスプレイにある。
現状の市街地の普天間飛行場にオスプレイを配備することは米側としてもかなり難しい。
沖縄に拠点を置きたいという海兵隊の意向と軍事シナリオの兼ね合いがあって、おそらく沖縄にオスプレイが配備できるようにはしたいのだろう。辺野古なりが無理となれば、普天間飛行場は有事用に残る可能性は高い。
徳之島案を通せば米側は折れてくる可能性があるだろうと思うが、実際には、米側にとって、鳩山政権に折れるメリットがどのくらいあるのが疑問になってきている。鳩山のあとに別のルーピーが立っても同じことだ。
同盟国意識をきちんともった政権でないと、ここで米側としてもうかつに地雷を踏むことになる。このあたりは、おそらく、米側としては参院選後まで静観すると思う。つまり、米側から5月のダメだしはないだろう。
で、当面は徳之島案が通るのかに絞られるが。
可能性としてはまだ詰んでいないということであって、実質的には、終わったと見てよさそう。
ついでなんで。
⇒普天間基地移設問題で抑えとく要点
米軍は沖縄から離れられない
この程度の話では米四軍をそもそも理解していない。
アメリカは終始2006年日米合意案の履行を求めている
契約を重視するのは当然。
タイムリミットは今年5月
これが先に述べたように、そうでもない。
アメリカは移設先の住民の了解を得なければ協議に応じないと日本に通告している
日本内政の泥をかぶりたくないための防御。政権が明確なら妥協可能。
基地受け入れを表明している自治体は皆無
これは細かく歴史を見ればわかるけど、そう簡単にはまとめられない。
基地移設は2014年までに完了させると協定に明記されている
これはそう。
手続き上はそう。
徳之島案をアメリカは承諾しない
そうではないと思う。アセスメントの期限の問題はあるが、おそらくオスプレイ配備の優先度が高まる。
鳩山は従来案と同等かそれ以上の案を持っていると言い張っている
徳之島案ということだろう。
鳩山は五月末までに移設先、アメリカ共に合意を取り付けると明言している
そう。
郵政問題でもそうだけど、鳩山政権は方向性がないから。
自民党が13年かかった作業を鳩山政権は残り2ヶ月弱で全てやり終えなければならない
だが、オバマ政権は可能な限り折れようとしている。
鳩山の「腹案」って何よ?
徳之島案。ただしアメリカはこれを受け入れないだろう。
どうして受け入れないのか?
「徳之島案」というのはぶっちゃけ、辺野古の海兵隊を運ぶヘリを200km離れた所に置け、という事だから。有事はもちろん、訓練の時も往復400km飛ばなきゃならなくなる。米軍は80km以内を条件に提示しているが、普天間からその半径内に基地が作れるような県外の島は無い。
有事シナリオと訓練の差と、オスプレイの要素を総合的に考えないとこの問題は解けない。
ついでに。
⇒普天間基地移設問題で知っとくべき事実
アメリカは中国とは絶対に戦争をしない
「絶対」はない。台湾有事には対応せざるを得ない。
対中国で考えた場合、アメリカは日本から離れたがっている。
それもない。経済面で日本の重要性が中国より相対的に低下するというだけ。日本という同盟国を失うと、東アジア全体が中国下となるし、シーレーンが自由でなくなり世界の自由経済が重大な危機になる。
極東で戦争が発生する可能性は、中国よりも北朝鮮の方が大きい。
これもパースペクティブが違っていて、なんとも言い難い。北朝鮮の戦争はまず半島の問題として勃発し、中国と日本に難民の問題として波及する。
極東の問題は、米軍のプレザンスが衰えることで、まず日本が尖閣諸島を失う。これはフィリピンから米軍が引き揚げた後の南沙諸島を見れば明白。そしてかなりの海域を失う。それがシーレーンにどう波及するかという問題。
これは合意のプロセスから。
アメリカがやたら強硬なのは、日本が強く出なかったから。
米国はけして強硬ではない。同盟国を彼らの作法で求めようとしている。この点は、お左翼さんはいやがるが米軍が日本の自衛隊を強く支援していることからわかる、のだが、これを日本の軍国化として日本では読まれてしまう。
これも微妙。揚陸艦の問題があるにはある。
微妙。
徳之島はじめ、奄美諸島での受け入れはありえない。
すでに触れたとおり。
名護市が一旦は受入れを表明したのは、政府の脅迫のため。
率直なところなんの話かわからない。当時の比嘉鉄也市長の思いを知らないのではないか。
基地移転には、犯罪被疑者の取調べの全面可視化と地位協定の改正が必須
そうともいえる。
実は、普天間基地には戦略的にも戦術的にも存在の理由はない。
これが少し変化しているようだ。ただ、ざっくり言えば、そう。
普天間基地の固定化・県内移設は最悪の選択
話を分けるほうがよいかな。民主案は固定化、自民案は県内移設。