読売社説 鳩山「巨額資金」 検察と国税は厳正に対処せよ : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 1992年、金丸信・元自民党副総裁が5億円の違法献金を受けたことが明るみに出た際、東京地検は本人に事情聴取しないまま上申書提出だけで略式起訴した。
 これが国民の反発を買い、4万件の告発が寄せられた事実を忘れてはなるまい。検察は国民の視点に立ち、捜査を尽くすべきだ。

 今回の国民の反応は逆みたい。

 母親からの資金提供は、「貸付金」にしては、常識外れの大きさだ。しかも、借用書や返済についての取り決めはなかった。
 国税当局が贈与と認定した場合は、単純な申告漏れでも首相に4億円以上の納税義務が生じる。
 貸付金か贈与かは、国税当局が実態に応じて判断するが、一国の首相に甘い対応をとれば、国民は不公平感を募らせ、納税に対して疑問を抱きかねない。
 読売新聞には、「11億円ももらって知らぬ存ぜぬでは済まされない」「もう税金を納めたくない」という声が寄せられている。

 まあ、これで脱税じゃないというなら、税徴収がだいぶ緩和されたことになるだろう。そういうナッジを国も与えたいのではないかな。
 余談だが、先日鳩山さんが「国というものがわからない」発言をして叩かれていたが、国というのはこういう、税徴収のナッジなどをなんとなく決める幻想的な法人格なので、わからないという印象をもつことはあってもおかしくはないかとは思った。