朝日社説 アフガン支援―できることを大胆に

 こりゃまた無茶な社説を。

 現状では、日本が本格的に「人」を送り込む支援は難しい。だが、そんななかでも、民生面での支援に思い切った資金を提供するという政府の判断は、理にかなっている。

 その前提はわからないでもないが。

 ただ、50億ドルという支援規模は、具体策を積み上げた結果ではない。オバマ大統領の訪日を控え、給油をやめることに理解を得るための、まず総額ありきの決定だったのも否めない。

 「総額ありき」しかも米国言いなりですよ。

 だが、批判は的外れだ。アフガン安定のために日本ができること、すべきことを、外圧によるのでなく、日本自らが冷静に考えるべきだ。それは、軍事面での役割に限界のある日本として、民生面でできる限りの支援を送ることなのではないのか。

 外圧そのものですよ。それと、「民生面でできる限りの支援」とアメリカ様の脅しでカネを出すのは別のこと。

 日本のアフガン民生支援には、誇るべき実績がある。ソ連軍の侵攻前にも主要都市での給水や稲作指導にあたってきた。当時の経験は今の国際協力機構(JICA)などのプロジェクトに受け継がれている。

 それができる状態じゃないのだけど。そしてできる状態になる見通しもないのだけど。もうちょっというと民生支援の段階に至っていないのに。

 カルザイ政権の汚職・腐敗体質の中で日本の資金が消えてしまわないよう、政府は綿密な支援計画をたて、実施面でも厳しく目を光らせる責任がある。これだけの税金をつぎ込むのだ。その意義を日本の納税者に説明するとともに、国際社会に向けて日本の貢献策を積極的に発信してもらいたい。

 その見通しを条件にあるいは対策を考えてお金をつぎ込むべきだったのじゃないの。