朝日社説 「国会改革を考える」―政権交代を生かし大胆に : asahi.com(朝日新聞社):社説

 よい指摘ではないかな。

 第一に、国会議員たちの自由な議論が保障されることだ。与党議員は質問を控えるとか、政策や法案のあり方について意見を述べられないとかいった仕組みはおかしい。国会審議の活性化を最優先に考えたい。
 民主党に誕生した大勢の新人議員について、最大の仕事は次の総選挙で当選することなのだから選挙運動に傾注せよと促す声がある。政党の論理としては一面の真理はあるにせよ、それだけでいいはずはない。有権者は議員が発言し、政策づくりにかかわることを期待して票を投じたのだ。
 かつて国会法に定めのあった議員同士の「自由討議」を復活させてもいい。官僚の答弁を一切禁止する構想も民主党にはあるが、慎重に考えるべきではないか。行政監視などを担う別の場を国会に設ける考え方もある。
 第二に、そうした議論を生かして、必要な法案修正が柔軟に行える仕組みを考えることだ。政府与党の案が数の力で通過していくだけの国会にしてはならない。
■事実上の「通年国会」に
 第三に、政権交代が常態となれば、つまり与野党が入れ替わることになる。現時点で多数を握る与党が自分に有利なルールを押しつけるのではなく、公平なやり方を考え出さねばならない。現時点の野党も、抵抗策ばかりを重視するのは建設的とはいえない。

 もっともその前に国家安全保障問題をどうにかしないといけないのだが。

 4年前の郵政選挙自民党が大勝して以来、国会での「巨大与党の暴走」に対する懸念が強まっている。暴走を食い止めるのは、なんといっても政権交代の可能性である。民意の厳しい監視が必要だ。

 実は自民党では2/3を使ったのは、大連立構想がこけた福田さんが一回だけで、あとは腹を括った麻生さんだけが、ただ、実務のようにこなしていた。自民党は意外と「巨大与党の暴走」をしなかった。それがそれなりに半世紀も国政を維持した良識でもあった。
 ⇒asahi.com(朝日新聞社):法案審議「強行採決も辞さぬ」 民主・山岡国対委員長 - 政治

 民主党山岡賢次国会対策委員長は1日、金沢市で行われた同党県連パーティーであいさつし、2日から始まる衆院予算委員会と法案審議について、「何があっても3日間で終えるつもりだ。(野党が)邪魔をするなら国民生活を守るため、強行でも法案は可決していくという固い決意でこの国会に臨む」と述べ、野党が国会を止めるなどの対応をした場合、強行採決も辞さない姿勢を明らかにした。