朝日社説 普天間移設―これからが本当の交渉だ
衆院選のマニフェストで、民主党は「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」と記し、自民党政権時代の辺野古移設を見直す方向を打ち出した。
ところが、鳩山由紀夫首相は先日「マニフェストが時間というファクターによって変化する可能性を否定はしない」と発言し、辺野古移設の容認もありうると受け止められた。
県外移設はだれしも望むことだ。だが、具体的な移設先のめどはない。11月のオバマ米大統領の訪日を前に、公約の修正も含めて現実的な選択肢を広げようと考えたのだろうか。
そうだとすれば、早くも腰砕けかといわれても仕方あるまい。
在日米軍の存在は、日本防衛のみならず、アジア太平洋の安全保障に重要な役割を果たしている。日米同盟を外交安保政策の基軸とする点で、民主党も前政権と変わらない。
「県外移設はだれしも望むことだ」はそうでもない。かく言う朝日新聞も、県外移設なのだから本土移転ですよねと問われれば返答できないのではないか。また、「だが、具体的な移設先のめどはない」は内々にいろいろ候補は挙がりその都度潰されている。
とはいえ、「早くも腰砕けか」だし、「民主党も前政権と変わらない」も朝日新聞の言うとおりになるだろう。