朝日社説 asahi.com(朝日新聞社):社説 2009年10月4日(日)原子力の安全―監視役は独立でなければ

 自民党政権は「原子力を慎重に進めるためには推進官庁の内側にブレーキがいる」という理屈で保安院の改革に手をつけてこなかった。「規制と推進は分離されている」と国際原子力機関IAEA)に評価されたことも、現状維持の支えになっている。
 だが、1人の大臣が推進と規制という相反する仕事を受けもち、人事交流で幹部職員が両部門を行き来するような体制が理想的とは言いがたい。安全行政の信頼性を高めるには、保安院経産省から切り離すべきだ。海外でも規制部門の独立は一般的である。
 民主党は現行制度を抜本的に見直すと言ってきた。鳩山政権は、保安院経産省からの分離を最優先に取り組まなければならない。

 メモ。
 ところで。東海村の臨界事故だが、当時、大前研一はあれはプルトニウムではないかとコメントを洩らしていた。彼はこの件では専門でもあったので、どういうことなのかと疑問に思った。依然、疑問ではある。梶山静六の命を縮めた事件でもあったか。
 そういえば、先日これを読んだ。

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日本は原子爆弾をつくれるのか (PHP新書): 山田 克哉
 微妙な内容だった。
 細かいツッコミ所はあるかと思うが、大筋では間違ってないのではないかとも思った。日本が潜在的な核保有国であるかは政治的な判断もあり、微妙。