日経春秋 春秋(8/18)

「結果からみて、当時の東アジア情勢を蘇我氏はよく読んでいた。国際性という観点から物部氏らは内政をみることができなかった」。歴史家の千田稔氏は近著「平城京遷都」で解説する。

外来のものと既にあるものを昔から巧みに編集してきたのが日本だと、編集工学に詳しい松岡正剛氏は著書「日本という方法」で説く。

 まあ、それらの書籍が悪いとも思わないが。
 トンデモ本の部類にされるかもしれないし、古い本になったが、私はこの本が読まれるべきだと思っている。
 この本⇒「 白村江―古代日本の敗戦と薬師寺の謎: 鈴木 治: 本」

663年の白村江の戦い薬師寺の関係は何か? 平城京から各地を彷徨った遷都の謎、壬申の乱の本当の姿、東大寺の大仏建立に秘められた事実とは? 古代日本を東アジアの国際情勢から解く。95年刊の新装版。

 古本⇒「 白村江―古代日本の敗戦と薬師寺の謎: 鈴木 治: 本」

古代日本の歴史を推進したものは果して何であったのか。その底にひそむ原動力を日本国内だけに求めて歴史を理解できるだろうか。白村江の戦、壬申の乱薬師寺の建立、遺唐使の再開、藤原広嗣の乱、大仏建立、橘奈良麻呂の乱、平安遷都など…。二百数十年に及ぶ古代日本の政治・文化の歴史を中国・朝鮮を中心とした当時の東アジアの情勢から鋭く再検討を加え古代史への挑戦を試みた。本書は従来の歴史書にみられた盲点を解明し、数々の謎に満ちた日本古代に広い視野と新しい展望を与えるものであり、なおかつ“歴史とは何か”をも考えさせる書である。

 異論は多いが、大筋でこれで正しいのではないかと思う。