日経春秋 春秋(7/10)

危険が予測できたのに自動列車停止装置の設置を怠った。検察はこう断じて現社長の起訴にまで踏み切ったけれど、その人ひとりの責任というわけでは、決してない。

 これも⇒解説委員室ブログ:NHKブログ | おはよう日本「おはようコラム」 | おはようコラム 「JR西日本社長起訴へ」

 山崎社長が起訴されたのは、現在トップだからではありません。
 事故の9年前に現場のカーブが急なカーブに付け替えられたのですが、その当時、安全対策の最高責任者だったからです。

 そこがなんとなく世論では勘違いされているような印象はあった。

歴代の社長3人を起訴しなかったことについて、検察は記者会見で
「危険を予測し、事故を回避できた可能性がなければ、罪を問うことができない。そこが難しい」と説明しました。
 
今後の裁判の争点になるのも、その2点、つまり山崎社長が、
▼当時、事故が起こる危険性を予測できたか、
▼列車のスピードを自動的に落とす安全装置を設置し、
 事故を回避できた可能性があったのか、という点になると見られます。
 
ただ、当時、安全装置の設置を義務づける法律はなく、専門家のなかには、「検察にとって、起訴した後のハードルも低くはない」と指摘する人もいます。

 検察の気持ちもわかるというか、ネオジャパン・パターナリズムってやつか。