晴れ

 空模様はすっかり春で富士山も霞んでいる。桜の開花は近いというが枝を見るにまだ膨らみは弱い。遠景に明るく見えたのは桃ではないかなと思いつつ、通り過ぎる。昨日の泳ぎの疲れはそれほどでもなく、普通に筋肉全体がじんわりと。50歳過ぎると筋肉の落ち方が速い。年相応の筋肉の均衡点というのがあるのかもしれないし、食も地味に細くなっているし、たんぱく質の摂取量も地味に減っている感はある。このあたりは無理しないで自然に老化は老化かな。目は一段と悪くなったのだが、細かい字も読めるし細かい字も書ける。というしょぼ感とは別に、昨日早春の桜並木を歩きながら、春の気をふっと吸い込むと自分の胸のあたりから大きな、オカルトみたいというか仮面ライダー的映像というか、イメージに過ぎなのだが、なにしから形を得た魂みたいのがジニーエフェクトみたいに出てきて、我ながらおおっと思った。こういう感覚にすっかり埋没できたらすっかりあっちの人になれたのであろうがそうもいかない。夢は込み入ったストーリーものだったが、詳細は忘れた。覚えているのはバスに乗って、右側に大きな文具店を前を通るときだが、左側で工事をしていて文具店側に寄ってすり抜けるのだが、そこで揺れがあって、バスはなぜか前方に転倒した。転倒の衝撃はないのだが、私はこれは運転手の仕業であろうと疑っている。実際に転倒は寄ったからではなく別の原因があるはずだ。バスから下りて道を調べるとどうも、微動の細工がある。私は運転手に疑念を持ちそこに不正を思うのだが、なにかよくわからない契機で、私は彼を許そうと思い、その思いで彼に向き合う。私のほうがおどおどとしているのだが、理性的には私が正しいと思っている。しかし、ここで私が彼を許すべきなのだ、それゆえに私が非難されてもそれを被ろうと思っている。