晴れ

 また初春らしい日か。こってりと夢を見た。そしてその感情的な余韻のなかで、自分の無意識に仕組まれたのはあれなんだろうなと思ったが、具体的なその部分は出てこなかった。夢はこってりのわりに無意識のプロービングの間に全体プロットは忘れたが。どうやら私は20代前半か後半のようだ。小コンサートのあとの乱雑な小ホールに恋人といるようだ。恋人が誰かはわからないし、性欲のような感覚はもっていない。というか恋という感覚はない。彼女は後片付けでもしているのだろうが、私は興に乗って落書きを始める。どうせ後で片付けるのだからいいだろうと思いつつ、少し羽目を外すのだが、彼女は乗ってこない。そのこともなにかしら自分の苛立ちを誘っているようだ。そのあと、彼女と帰宅するのだが、途中の駅で別れて、始発の電車待ちで並んでいるのだが、私は帰宅するのではなく、隠退した福田総理のマンションに行く予定でいる。どうやら先日招かれてまた来なさいと言われたようだった。携帯電話で連絡して訪問を確認する。電車に乗り込むのだが席に座れぬうちに私服警官か検察かに囲まれ、逮捕すると言われる。どうやらホールの落書きが理由らしいが、それは犯罪ではないだろう。別件逮捕だなと思う。しかたないと自分は思っているのだが、当の本件についての心当たりはない。というか、ついにやつらは私の口封じかと思っている。ちょっと電話していいですかと彼らに話す。電車のなかだがということだが、彼女に捕まったから当分会えないと話す。元総理のほうへは連絡しない。彼らはそれでよいと納得しているようだった。