朝日社説 ケータイ漬け―目の前の友と向き合おう  : asahi.com(朝日新聞社):社説

 あまり関心の持てない話題といえばそうだが、ひっきりなしに人とつながっていたいという背景にあるのは端的に孤独だろう。ただ、その孤独の質と、時代による大きな違いだ。吉本隆明はもっと孤独になれと言っていたが、そのあたりの含みは世の孤独という言葉からは擦り落ちてしまう。孤独とはどう死と向き合うかだと言えないこともないが、それもなにかしら違う。室井佑月がテレビで本を読まない人とお酒は飲みたくないと言っていたが、その表層の下にある文学かそれに近いなにかが、現代の孤独と無縁でもない。意外とややこしい問題だし、そういう自分の孤独はということもある。