朝日社説 資金繰り支援―日銀は先を読み大胆に : asahi.com(朝日新聞社):社説

 CP買い入れの上限も、大方の予想だった2兆円を上回る3兆円にした。CP市場の残高は全体で17兆円程度なので、日本政策投資銀行が買い取る予定の2兆円とあわせ、3割近くが公的に消化されることになる。社債の借り換え難をCP発行でしのごうとする企業も多いため、金融全般の引き締まりを緩和する効果が期待できる。
 日銀はこのほか、金融機関に資金を供給する際の担保として、上場不動産投資信託(Jリート)が発行する債券や債権も認めた。地価の下落傾向が景気の下押しや金融不安に結びつくのを回避する狙いもあるようだ。

 これらにより、日銀は企業の信用リスクを背負うことになる。異例中の異例の事態だ。それだけ景気が厳しいためであり、日銀が同時に見直した経済見通しは、08年度の成長率をマイナス1.8%、09年度をマイナス2.0%へ大幅に下方修正した。物価も09年度は1.1%の下落となり、デフレ不況へ逆戻りの懸念が強まる。

 予想外でもないし、日銀よくやっているじゃないかという感じもする。ただ、それで大きく景気が浮上するというものでもないだろう。マドルスルーというところかな。