今日の一冊 「わら一本の革命」福岡正信

 ⇒大倉正之助さんの私の1冊「わら一本の革命」福岡正信 | NHK 私の1冊 日本の100冊

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自然農法 わら一本の革命: 福岡 正信: Amazon.co.jp
 読んだのは随分昔。私もマクロバイオティックスとか一巡やったことがあるしみたいな時代。
 読者評が。

どこが 「自然 農法」なのだろうか?, 2007/2/21
By cantarou pe (日本) - レビューをすべて見る
 表題に「自然農法」銘打っていますが、よく読むと、養鶏場で一生、土を踏むこともなく飼われた鶏の糞を肥料とし、除草の薬剤を使用しています。誇大な表現ではないでしょうか。
 果樹園の林床を草で被う草生方は、非常によいと思います。泥ダンゴも、コート種子のさきがけを成していて、優れた先見性と思います。ただ、砂漠に、多湿な気候条件の日本の野菜の泥ダンゴ種子を蒔いて、本当に育つのかは、かなり疑わしいと思います。読み物としてはよいかも知れないが、実用性は希薄と思う。

 私の理解では、福岡正信は科学者なんだと思います。ある種の合理性の結果なんだろうと。だから、彼が語る部分と実践の技術にはずれがありそう。
 というあたりで、能楽師大鼓奏者大倉正之助については特に思うこともない。
 福岡正信の直接の言葉は忘れたけど、これだけは決定的に影響を受けたという思想が一つだけあって、「コメ食っているかぎり、おまえら天皇制の奴隷だよ」ですね。天皇制をいくらイデオロギー批判しても、ご飯おいしいとか食ってるようじゃ奴隷のまま、と。もちろん、暴論だし、福岡が直接そういっているわけではないけど。
 もうちょっと広義にいうと、人類の最大の環境破壊は農業でしょ。そして、それによって定着した王政を生み出して自らを疎外していくという文明史そのものに、ちがうんでねーのという感覚は、あってもいいんじゃないかと思う。