これは難しい

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 私はよく悪文と言われるし、文章がうまくないなと自分で思っている。ただ、ここがどうもいけないのだが、うまい文章というのが底が見えて好きではない。いわゆるうまい文章というのを見ると、この人ただのバカでしょとかどっかで思っている。もうちょっというと私の文章を悪文とそしる人にそれほど納得しているわけでもない。
 私は小林秀雄の悪文が好きだし、吉本隆明の悪文も好きだ。この二人についてはもう救いようがないという感じがする。山本七平も初期のものはけっこうな悪文が多い。昨年ようやく漱石の明暗を読んだがこれなんか洒落にしかならないような悪文のオンパレード。しかし、なぜ、こうも悪文は魅惑的なんだろう。と、悪文に魅惑されている自分には、もう救いようがない。
 神足さんとか文章うまいなと思うが、技術で書いているのがわかるうまい文ほど面白くない。そのあたり彼もわかっていてどっかで自滅芸ならぬマジの自滅もやっているっぽいが。北尾トロさんもうまい。ただ、どうしてもスタイリッシュになってしまう。高橋秀実もそんな感じがする。
 そうじてライターさんは文章がうまいのだが問題はそこにはないような気がする。
 あと、はてななんかだといわゆる米国風文章の書き方術がよくぶくまされるけど、あれはね。「理科系の文章作成術」とか本多勝一「日本語の作文技術」とか悪い本ではないし、一見プラクティカルに見えるのだけど、たぶん、あれで文章がうまくなった人はいないと思う。
 この問題は難しい。