日経社説 タイの秩序回復へ国民和解を

 一方、タクシン元首相は汚職問題のために事実上の英国亡命を余儀なくされ、その影響力は決定的に衰えた。最大与党である「国民の力党」は、別の政治家の汚職問題にからんで憲法裁判所から解党処分を受ける可能性がある。
 タイの政治状況には様々な不確定要素がからまり、早期安定への展望は簡単には開けない。タイの民主主義が機能するか否かが、問われている。混乱の根っこにある亀裂の修復と国民和解に、サマック首相は最優先で取り組んでもらいたい。

 タクシン回りはあまり単純じゃないし、この問題は非常に複雑。基本的に国民の統合が弱いわけではないので、静観するしかないんじゃないかという感じはする。