朝日社説 グルジア紛争―米ロの対立を懸念する : asahi.com(朝日新聞社):社説

 私はこの紛争がよくわからない。もちろん、この動きは春頃からワッチしてきたので、それなりにはわかる。私の考えでは独仏の態度にグルジアが暴発したというもので、その暴発の一押しにどのくらいロシアが関わっているかなのだがそれほど謀略の印象を受けない。
 朝日は、冷戦構図を描き、米を避難しているような社説だが。

 だが、ブッシュ米政権はロシア非難のトーンを上げ、「人道支援」を掲げて米軍の輸送機をグルジアへ派遣した。軍事介入の可能性は否定しているものの、ロシア軍の動きを牽制(けんせい)しようとの狙いは明らかだ。
 黒海カスピ海にはさまれた旧ソ連カフカス地方の局地紛争が、米国を巻き込んでエスカレートしている。

 軍事介入を否定している状況での非難というのはNATOの関連から見れば穏当の部類だし、朝日もどちらかといえばロシアを非難しているので、この日本人は平和だ喧嘩両成敗みたいな毎度の図柄というのは、私としては不愉快な感じはする。米国は日本の同盟国であり、その庇護にあって、何様のつもりなんだろう。親米的になれとは言わない。具体的にこの紛争の解決に貢献する手口を見つけてからそれが米国への提言になるならなにか言い得るだろうということだ。

 同じように「勢力圏」だったバルト3国やウクライナ、さらにポーランドまでが、グルジアとの連帯を表明している。米ロはミサイル防衛(MD)の欧州配備でも対立している。このままでは、冷戦後に築いてきた欧州の安定が損なわれかねない。

 MDの問題は他人事ではない。また、私はMDはイランをだしにした対露戦略と見ているが、それでもイランの核ミサイルにこの地域がすぽっと覆われた状況はなにごとかという感じをしている。
 プーチンはバカではない。彼は冷戦を望んでいない。しかし、EUとロシアの対立はそう簡単な問題ではない。