これによって、長銀事件は司法の場ではすべて終わった。だが、刑事も民事も経営者が責任を問われなかったのは、ツケを負担した国民としてなんとも釈然としない。
でもそういうものじゃんじゃないですか。
そして業界。長銀の決算はじつは、経営危機を表面化させずに先送りしたい大蔵省の意向に沿ったものだった。要するに経営不在。業界のこのような「お上頼み」の性癖は今日も根強く、金融革新が遅々として進まない原因になっている。危機から10年、この意識からもう脱皮しなければならない。
そう締めちゃうのもわかるけど、よく考えると締めになってないような。