それはそう
大野晋が死んだ。タミル語起源説では、批判に対してもちゃんと答えようとしていたし、誠実な人ではあるが、信用できないウィキペディアを覗いたら、この人が学界の異端であることが分かっていない人が編集したみたいだった。国語学界での大野晋といえば、一般向け新書をベストセラーにしたり、タミル語トンデモ説を唱えたり、丸谷才一との対談本で賞を貰ったりする単なる通俗学者でしかないのだよね。だから学士院会員でもないし、文化功労者ですらないし、
これは私も猫猫先生と同意見。ついでにいうと、白川静もそうだと思うけど、って以前書いたらひどい目にあった。
タミル語はけっこうどうでもいいけど、大野先生は橋本進吉説で岩波古語辞典を作っちゃったわけで、そのあたりは困ったものだ。この手の問題はいつかなんとかなるものかと思ったが、その後はそれなりに進展もあり、大野先生もいろいろ関わっているっぽい。
⇒上代特殊仮名遣 - Wikipedia
この点については服部四郎のほうがきちんとしていた。
⇒服部四郎 - Wikipedia
ただ服部先生は服部先生で困ったもんだなというのもあったが(言語年代学とか)。
まあ、学問方法論が進歩すれば普通に若い学者でもなんとなる部分は増えてくるんじゃないか。その点、言語学は史学よりは楽だな。